【中堅社員研修】役割を果たすための行動ができるようになる

それは正しいかもしれないけれど、
果たすべき役割という視点で考えると「バツ」となる。

・・・ということがありました。

「中堅社員研修」での出来事です。

研修の冒頭に、
中堅社員としてのコミュニケーションのあり方を確認するという意味で、
「コミュニケーションゲーム」を実施します。

教育ゲームはいろいろありますが、
カードに記載されたばらばらの情報を
グループで協力してまとめあげ、
与えられた課題(地図を作成)を達成する、というものです。

このゲーム、なかなかよくできておりまして、
時間内に課題が達成できるのは、おおよそ半分ほどのチームです。

「コミュニケーションのネック」にはまると、
どうにも抜け出せないのですが、
それを払しょくするのもコミュニケーションということで、
実際の職場でもありそうなことが体験できます。

過日の研修でおきたことは、私も初めての経験でしたが、
「地図としては、間違っているわけではないので、
その地図を渡されたとしたら、目的地に到達することはできる」
しかし、
「その地図上に記載されるべき情報が、明らかに一つ、抹殺されている」
という仕上がりになったチームがあったのです。

本来は抹殺した情報を記載しようとすると、
他の情報との整合性が取れず、とても悩み、
地図が書けない、まちがう、となります。

ところが、話を聞いてみると、
偶然にも、まとまりのある地図が書けたあとにその情報を検証したので、
この情報がなくても、地図として成り立つだろうと判断したというのです。

確かに目的地にたどり着ける地図です。

しかし、やはり、情報をなきもの!にしてはいけません。
合理的な結果を得るために、情報をなきものにすることを正当化することは、
日常でもありがちですが、結果としてうまくいきません。

いままでは、そういうチームは、
まちがった地図にたどり着いて終了でした。
しかし、今回は、やっかいなことに?!
地図としては、一応成り立っている、というものなのですね。

さてさてこまった!
あなたならどうしますか?

こういう時は、「目的」に立ち戻ることが大切。

この教育ゲームでは、
「課題を達成するという過程を通して、
中堅社員として期待されるコミュニケーションのあり方について学ぶ」というもの。

リーダーシップ、チームワーク、メンバーの達成感等にも配慮する必要があります。

そこで私はこんな説明をしました。

確かにこの地図であれば、目的地に行けるので、
まちがっているとは言い切れません。

しかし、情報をなきものにすることは、結果としてうまくいかないことになり、
やはりきちんと検証して、情報を反映させるべきでした。

同時に、コミュニケーションのあり方を勉強する目的があるので、
こんな風に考えてみてはどうでしょう。

カードを、一緒に働くチームのメンバーと考え、
カードに記載してあるばらばらの情報は、
リーダーであるあなたがメンバーに対して、
「地図を書きたいので、情報収集してきてください」と依頼した、
その返答なのだと考えてみましょう。

だとすると、
「その情報は、必要ないからいらない、書かなくていいわ。」
と言ったも同然なのです。

そういわれたメンバーは、どんな気持ちですか?

リーダーへの信頼やモチベーションはどうでしょう。
たとえ目的を達成できたとしても、
このメンバーには、きっと不満が残ると思うのです。

それでは、中堅社員としてのコミュニケーションのあり方としては、
「バツ」と言わざるを得ないと考えますが、いかがでしょうか?

・・・という具合です。

当該チームのメンバーは、「うん、うん」とうなずいて納得してくださいました。

私たちの職場の中でもありがちなことです。

「正しいんだろうけど、イヤだ!」であったり、
「そうかもしれないけれど、つまらない」と納得できないこと。

何かの基準に従って結果を出していかなければならないのがビジネスです。
目的のために切り捨てることも時には必要、
というご意見もあるでしょう。

それもそのとおり。

しかし、あえて
すべての人の参画意識を育てていくという視点も不可欠だといいたいのです。

こうした職場で育てられる人たちは、
必ずやモチベーションが向上し、
結果として、ビジネスに良い結果をもたらすと考えます。

て、あなたはどのようにお考えになりますか?

人生を変えるマナー(最新刊)

単行本(ソフトカバー): 230ページ あさ出版
mikuriya_book1

「君なら安心だ」と、大きなプロジェクトの責任者に抜擢された。
「うちに来ないか」と引き抜きの話が多い。

「基本」+「ちょっと」の一歩進んだマナー・思考法をわかりやすく丁寧に紹介しています。

マナーを身につけることで、あなたの見える世界は180度変わり、社内、社外問わず、「選ばれる」ビジネスパーソンになれることでしょう。

すべての社会人必須の1冊です。

Amazonからご購入いただけます>>>

社内のパワハラ危険度チェックリスト

社内にパワハラがあるのか、ないのか? 

カンタンにチェックすることができます。

以下のボタンからお申し込みいただくと、チェックリストをお送りします。ご利用ください。
(弊社のメールマガジンに同時登録となることをご了承ください)