迷ったときは基本に返る
三厨 万妃江秋に私が担当させていただく研修で一番多いのが
新入社員フォローアップ研修。
全員が行う、最初の３分スピーチから
何を読み取るかが、講師としてはとっても重要です。
新入社員の皆さんの困っていることはもちろんですが、
組織の問題も見えてきます。
これが、１年、２年と経過すると、
問題だと感じられなくなる人もいます。
それも・・・問題！
さて、過日の研修のスピーチのキーワードは、
申し合わせたように「他職種とのコミュニケーションの問題」
でした。
組織はチームワークで動いています。
今回は病院ですので、専門職の皆さんが協力し合って動くことが
患者さんのためにはとても大切。
ところが、病院に限らず、案外部署間の壁があるもの。
企業ならば、営業の言い分と製造の言い分とがなかなかかみ合わないとか、
本社と営業所とか・・・ありますよね。
病院も同じ。
部署を超えて患者さんのために協力しあうのですが、
○○さんから△△に伝えて、
△△さんから、◇◇さんに伝わるうちに
○○さんの言いたいことがうまく伝わらず、
思いがけない方向に行ってしまうことがあります。
時には、他部署の方から、
理不尽なお叱りを受けることもあるみたい。
だからと言って、
○○さんが◇◇さんにいきなり話したら、△△さんに角が立つ。
よく聞くお話です。
そこで悩んでいる新人さんたち。
他部署だからと先輩だからと少し遠慮してしまい、
なかなか一歩踏み込めません。
しかし勇気をもって踏み込まなければならないときもあるはず。
特に病院は命を預かる場所ですから。
迷ったら、
どうすることが患者さんのために一番良いのだろう、
と、基本に戻ることです。
部署が違っても患者さんを思う気持ちは誰もが同じ。
お互いが「そこ」に戻ることができれば、うまくいくはずです。
ただし、話し方や相手の立て方も必要。
そんなとき、ビジネスマナーが身についているほうが
圧倒的にうまくいきます。
思いが強すぎると独りよがりになりがちです。
独りよがりになっては、大切なことを見失いがちですし、
相手をないがしろにしていることもあります。
本当に大切なことは何か、
その結果を得るために、自分はどのように行動したらよいのか、
少し、深呼吸をして、気持ちを落ち着けて伝えることも重要ですね。
「他職種とのコミュニケーションの問題」
といっても、話を聞いてみるとさまざまな問題があります。
だから、こうしてひとくくりにしてしまうと、
問題が焦点ボケになってしまうので、
ひとつひとつ丁寧に振り返ることが必要です。
「あの時私は何をしたら良かったのか、今もわからない」
とスピーチで言った人は
「あの時私ができたことがあった」と確認して研修を終えました。
次に同じようなことがおきたとき、
きっと一歩踏み込んで行動してくれるのでしょう、
・・・と、信じています。
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