お客様の答えが引き出しやすい問いかけを全員でできていますか?
ある日、家族の薬をいただきに処方箋を持って出かけた薬局でのお話です。
塗り薬が前回から別のものに変わり、
今回もその薬が継続してだされていました。
他の薬とともに、説明を受けていたときのことです。
薬剤師さん「こちらのお薬(塗り薬)は、うまく使えましたか?」
三厨の心の声
「え??
とりあえず、言われたとおり使ってきたんだけど、
なにか問題あったかな~
やり方、まちがったのかしら??
それとも、そんなに使いにくいお薬だったっけ???」
(不安・・・・)
三厨 「すみません、ちゃんと使っているつもりですが、
うまく使えていないっていうのは、
どういう使い方なんでしょうか?」
薬剤師さん「えっと、あの~・・・わかりませんが・・・」
三厨 「???」
三厨の心の声
「う~~~ん??私はもっとわからないけど・・・」
と、こんなやりとりです。
しかし、その薬剤師の方、その後のフォローがよかったです!
少し間があったのち、
薬剤師さん「えっと、かぶれたりはしなかったですか?」
三厨 「はい、大丈夫でした!
使った後、一時的に血行が良くなり、かゆみがでるようですが
そのことも、先生からキチンとお聞きしていますので。
ありがとうございます。」
薬剤師さん「そうですか!それでは大丈夫ですね!」
三厨の心の声
「よかった~、間違ってなかったんだ~
でも、それならそうと言ってくれないと、ちょっとびっくりしたな~」
と、こんなやりとりです。
さて、このやりとりから、あなたは、どんなことをお感じになりましたか?
私は、教えていただいた通りに使っていたつもりなので、
「うまく使えているかどうか」
と漠然と問われると、「何かうまく使う方法があったのか??」
と思ってしまい、急に不安になりました。
この場合、薬剤師さんが聞きたいことは、
その薬を使ったことによる、副作用などの不具合だったわけですから、
「うまく使えていますか?」
という問いかけでは、その答えは引き出しにくかったかもしれません。
また、患者(や、その家族)にとっては、
専門知識がなく、わからない状態なのですから、
言われたとおりにすることが「正しいこと」と思っているでしょう。
「うまく使えたか」と問われると、他にもっとよい方法があったのかと、
誤解してしまいます。
きっと、薬剤師さんは、困っていることや不具合はないのだろうかと
親切にお聞きくださったのでしょうから、
引き出したい答えが引き出しやすいように問いかけること
それが大切だろうと思います。
こうしたことも事前に「基準化」しておくことが大切です。
私が接した方は、まだそれほどご経験が無い薬剤師の方のようにお見受けしました。
専門家として知識はお持ちでしょうが、
逆に「素人がわからなことがわからない」のかもしれません。
「こういうケースでは、このように問いかける」
と、スタッフ全員で決めておくのです。
「こちらのお薬をお使いになって、何かお困りになったことはございませんか?
患者様によっては、つかった後に血行が良くなって、かゆみがでることを
心配なさる方がいらっしゃいます。
これは一時的なものなので、心配ないのですが、そうしたことはございませんでしたか?」
のように。
患者様(そのご家族のかた)に一番伝わりやすい伝え方を
全員で決めて、全員ができるようにしておく
これが基準化です。
薬局に限らず、お客様にお尋ねする話し方、答えを引き出しやすい質問の仕方は、
組織内で、統一されていますか?
もしかすると、経験の浅いスタッフは、
どのように話したらよいか困っているかもしれません。
それでは、お客様はもっと困ってしまいます。
情報共有は大切。
こうしたことも研修の中で、
一緒に考え、基準化し、できるように練習する。
このり組みが大切なのだと考えています。
人生を変えるマナー(最新刊)
単行本(ソフトカバー): 230ページ あさ出版
「君なら安心だ」と、大きなプロジェクトの責任者に抜擢された。
「うちに来ないか」と引き抜きの話が多い。
「基本」+「ちょっと」の一歩進んだマナー・思考法をわかりやすく丁寧に紹介しています。
マナーを身につけることで、あなたの見える世界は180度変わり、社内、社外問わず、「選ばれる」ビジネスパーソンになれることでしょう。
すべての社会人必須の1冊です。
社内インストラクター養成研修オンライン説明会
重要だとわかってはいても、後回しにしたりしていませんか?
ビジネスマナー教育に必要なのは、継続して学べる環境と仕組みです。
社員が社員を教える仕組みをつくる
ビジネスマナーの
社内インストラクター養成研修オンライン説明会は
2020年11月5日(木)に開催、参加費は無料です。