【介護スタッフ研修】日ごろからお声がけして良い関係性を作る

ある介護施設での研修時に、こんな質問を受けました。

「入所の方のご家族様が面会にいらっしゃってお帰りになるとき、
明らかにご立腹の様子だとわかったら、
受付の私はお声がけしたほうがいいと思うのですが
どのように声をかけたらいいのでしょうか?」

あなたはどう思いますか?

とってもいい質問だなあと思い、
研修終了直前でしたが、再度グループでこの問題を話し合っていただきました。

いろいろな答えが出てきました。
こんな言葉をかけましょう、というものは見つかりました。

しかし、みなさん、一様に、確かに声をかけたほうがいいんだけど、
声がかけにくい、とおっしゃいます。

そうなんです。
明らかに怒っていらっしゃる方には声がかけにくいのです。

ではどうしたらいいか。
わたしはこんなふうに答えました。

「怒っていらっしゃるときだけ声をかけようとするから
声がかけにくいんじゃないですか?

楽しそうでも、怒っていらっしゃっても、元気がなくても、
とにかくどんなときでも、受付の前を通られるときには、
お声がけして、少しお話してからお帰りいただくことを習慣にすれば、
怒っていらっしゃるときにも、いつもどおりに当たり前に
お声掛けできるようになりますよね!

いかがでしょうか?」

・・・と。

お客様にマイナスの気持ちをお持ちになったままお帰りいただくのは
大変申し訳ないことです。

出口を通られるときには、笑顔でお帰りいただきたいもの。

そのためには、
何かが起きてから対処するというのではなく、
普段からコミュニケーションをとっておくことによって、
たとえ何かがおきても、自分のところで「出し切ってお帰りいただく」
そんな関係を作っておくことが大切だと思うのです。

怒っていらっしゃるなあ、ということは見ていれば気づきます。

しかし、どうなさったのかなあ、と思っていても、
思うだけではお客様には伝わりません。

気づいていることや、どうなさったのだろうと心配していることや、
怒らなければならないことがおきて、申し訳ないなあと感じる心は、
だれもが持っています。
なにか、お役に立てないかと思っているのです。

しかし、それをどのように伝えたらいいのかがわからないことが多いようです。
だから、どのように表現したらよいのかを学ぶことはとても大切。

それを皆まで学び

「いつもお帰りになるときにはスタッフがお声がけする」

ことを決めて全員で実践することを決めて行動できるようにしたいですね。

 

三厨万妃江の三つ星マガジン