営業職の若手社員。新しい企画の際「まずは考えてやってみて」と指示しても動こうとしません。どのように指導したらいいですか?

質問内容

営業職の若手社員に「まずは自分で考えてやってみて」と、少しステップアップした新しい企画の仕事について指示を出しました。

しかし、「やれません」と言うだけで、やってみようとしません。どのように指導したらいいですか?

回答

この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?

上司であれば、次のように指示する理由がありますよね。

  • まずは自分で考えてやってみて
  • できる範囲でやってみて
  • とりあえずやってみて

たとえば、次のような理由です。

まずは考えて自分のできる範囲でやってみることによって、何がわからないか、何につまづくかがはっきりする。その後、その点について指導したらよい

失敗しながら覚えていくので、たとえ失敗してもリカバリーできる範囲だから、まずはやってみることが大切

しかし、仮に理由を説明したところで、残念ながら「自分で考えてやってみて」といった指示の仕方は、今の若手社員には不向きだと言われています。

若手社員は、次のように考えているからです。

とりあえずやったとしても、はじめてのことでわからないことがたくさん出てくる

すでにやり方があり、上司が知っているなら、教えてもらってから取り組むほうが効率的だ

とりあえずやって失敗したらやり直し。試行錯誤したとしても、最終的に修正されるなら、最初から言われたとおりにやるほうがいい

では、どうしてこのように思うのか、考えてみましょう。

まず、いまどきの若手社員には「できるだけ無駄なく最短ルートで成長したいと考える傾向がある」と、理解しておくとよいと思います。

効率重視でムダを嫌うとも、言えそうです。

この前提がわかっていれば、若手社員が「自分で考えもしないで、すぐに答えを知りたがる」ことを、別の視点で見ることもできるでしょう。

次のような言葉が流行するのも、いまどきの若手社員の傾向からすれば、理解できるのではないでしょうか。

  • コストパフォーマンス(コスパ)
  • タイムパフォーマンス(タイパ)
  • スペースパフォーマンス(スぺパ)


インターネットやSNSに慣れ親しんだ世代ですから、考えるよりも検索し、すぐに答えを見つけることが身についています。

答えが出ているとわかっていることに、あえて時間をかけるのは、効率的でなくムダ、と考えても仕方がありません。

このような姿勢を見て「若手社員はラクして答えをほしがる、試行錯誤が嫌い」と考えるのは、早計です。

もっと他のことに時間をかけ、自分の成長を促したいと考えているんだなと、捉えてみてください。

以前は、仕事の覚え方も考えさせ、「背中を見て覚えろ」という方法でした。

しかし、誰がやってもおなじことや基本的なことは、マニュアルを見て覚える時代です。

仕事の覚え方に時間や労力をかけることは、価値が無いと考えていても、自然なことだと思います。

そして、基本を覚えたうえで、応用です。

応用こそ、試行錯誤して答えを見つけ出す醍醐味を味わいたいのではないでしょうか。

まとめ

上司は指示の出し方を変えてみましょう。

すでに答えがあることならば、それを開示する。サンプルを提示する。過去の資料を閲覧できるようにする。

そのうえで、それらを参考にして新しい企画を作る、改善案を出すなど、やりがいのある指示の出し方をしてみるのです。

なんといっても最短ルートで成長したいと思っている若手社員たちです。

いったん、これまでの方法でやらせてみる。

そしてもしもうまくいかなかったら、少し基本に戻ってみる。

このようなやり方であれば、若手社員も納得できるのではないでしょうか。

若手社員が最短ルートで成長するために努力したいと考えているのは、「答えが導き出されていることをどのように応用するか」だと考えて指導してみましょう。

なお、このように若手社員の成長を促す指導ができるようにするには、「誰がやっても同じ答えになる仕事」は、マニュアルしておくことが最低限必要だということを
申し添えておきます。

「社員教育のお困りごとQ&A」に掲載してほしい質問がある方へ

「社員教育のお困りごと」について、三厨に質問したいことは、ありませんか?

メルマガ読者様限定で、ご質問を受け付けています。

質問方法はメールマガジンをご確認ください。

お寄せいただいた質問には、個別の回答はいたしませんが、Q&Aとして当サイトにてご紹介いたします(個人が特定できないように、情報は編集のうえ)。