接客業です。新入社員がお客様に気配りができません。どのように指導したらいいでしょうか?

【質問内容】

接客業です。

新入社員が研修を終えて店頭に立つことになったので「お客様に気配りをするように」と指導しましたが、言われてからしか動くことができません。

自分で考えて気配りできるようになるにはどのようにしたらいいですか。

回答

この質問について、あなたはどのようにお考えになりますか?

まず「気配り」とはど、具体的にどのように行動することなのか?の、指導が必要です。

研修を終えたとはいえ、経験の無い新入社員にとっては「気配りしなさい」と言われても何をしたら良いのかわかりません。

先輩が気配りができるのは、経験があるからこそなのです。

最初から先輩と同じように気配りができるようにということが無理な要求です。

「気配りができる人」になるためには、以下の3つが必要です。

  • 業務知識
  • 実行するためのスキル
  • 経験から得たコツ

このように考えると、新入社員は研修を終えたとはいえ、1も2もまだまだ不十分。

そのうえ3の経験がないのですから、難しいことがわかります。

これから「気配りができる人」になるためには、ステップアップ方式で指導をしてはいかがでしょうか。

新入社員が学んだ、1の知識と2のスキルの、難易度の低いものから順番に指示を出し、ひとつずつ確実にできるようになってもらうということです。

望ましいのは、指導する先輩たちで、指導する内容と順番を決め、新入社員には同じように身に着けてもらうとよいですね。

ある飲食店(居酒屋)での事例です。

このお店では、入社1日目に覚える接客として、新入社員に以下のように指示が出されています。

ある特定の位置でできる仕事をしながら、あわせて、お手洗いを済ませたお客様がその場所を通りがかるときに「おしぼりをどうぞ」と言って笑顔で手渡す

このように具体的な指示でしたら、新入社員にもできますね。

実はこの指示、「気配りとはどういうことか」を体感してもらうための指示なのです。

すべてのお客様ではないにせよ、「お!ありがとう。気が利くね」と、お喜びの一言をいただく機会があるからです。

お客様に喜んでいただけた体験とともに、「気配りをする」とは、お客様に喜んでいただけることであると、実感を得られます。

このような体験によって、新入社員は「お客様に喜んでいただくにはどうしたらいいのだろう」と考えることが、だんだんできるようになっていきます。

「気配り」とは「気」だけの問題ではなく、知識・スキル・経験が必要なことです。

それらがあまりない新入社員には、具体的な指示と経験を積ませるように、指導役の先輩にはぜひお願いしたいと思います。

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